< 願望 >

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しかし、早くお気に入りのゲームを開始したい グレンは、それ以上詮索する事もなく、2階に 上がって行った。 時計の針が、午前7時半を差す頃、何時ものように シャワーを浴び、入念な髭剃りを終えた彼の肌は 赤ちゃんのお尻の様にすべすべで、白地のYシャツに ブラックとブルーのストライプ柄のネクタイを寸分 狂わぬ首中央の位置に固定し、中央にしっかりと折り目 のついた紺色のスラックスを身に着けたグレンが階下に 降りて来た。 彼は、玄関口で、”じゃあ、楽しんで来てね” と微笑むと、美菜の頬に軽いキスをし、ドアを 開けて、出かけて行った。
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