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皆は、やたら静かに先生の話を聞いていた。
休み前の先生の話と言えば、休み中の諸注意だの、勉強を怠るな、だの。
どの先生も大抵一緒だ。
この話さえ静かに聞いていれば今日の授業はもう終わり。
皆、心のどこかでそう感じているのではないかと思うほど、先生の話に相槌を打つわけでもなく、反論するわけでもなくただ静かに聞いていた。
「みんなも知っていると思うが我が校は、GW明けに校外学習がある」
「え」
「そうだっけ?」
「あ、行ったわ。行った。一年の時は、観光だった」
皆思っていた話とは違ったらしく、思い思いの事を話し出す。
あたしもこれから先生が何を言うのだろう……と、興味深く聞いていた。
「二年生が行く所はだな……まぁ、これを見ろ」
そう言って、先生が冊子の束を手に取り、各列に配っていく。
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