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そっか。 あたしが返事をしないから、心配してかけてくれたんだ。 あたしは慌てて、琴音に電話をかけ直す。 機械音が耳に届く。 でも、電話はまだ繋がらない。 そんな中 「それにしても。バカ真瀬ってひどくね?」 彼はあたしの言葉をからかって隣で笑っている。 もう! 気楽な人だな! 隣の馬鹿に苛立ちを覚えながら、あたしは携帯を耳に当て、琴音と電話が繋がるのを待っている。 目の前にあった遮断機がゆっくりと下りていく。 『もしもーし』 「あ!琴音?」 5回のコールの後、電話が繋がった。
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