気づけば恋だった。 第3話

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中学時代の遥斗は、バスケ界の新星として、注目を浴び続けてきた。

高校受験前、バスケの競合校で知られる数々の有名高校から推薦の話が来たほどだ。

スポーツ推薦をもらうのは大変な事だって当時の担任の先生が言ってたっけ。

スポーツ推薦枠は少ないのに、強い人はたくさんいる。

各校、選べる人数は、一人や二人。

そう決まっているのに、バスケの強豪校の大半は、遥斗を欲しがった。

あたしはバスケに詳しくないけれど、素人目から見ても遥斗のバスケは飛びぬけてうまかった。

遥斗は、すごい才能を持っているのだと思う。

でも、遥斗はどのスポーツ推薦も受けずに、一般入試を受けてバスケの強豪高校へ入学した。

どうして？

中三の秋、そっと聞くと

「特待生扱いは、うざいから」

そう興味なさげに答えた。

遥斗は頭もいいから。

偏差値の高いバスケ部の強豪校へ入るのは簡単な事だったんだ。