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低い声に顔を上げられなくて、俯いたままのあたしに
「覗き…? 悪趣味」
彼女の冷たい声が降ってきた。
その通りだと思う――
ボソリと落とされた声に何も言えずに、顔を下げたままでいると
あたしの側にしゃがんだ彼女が耳元で囁いた。
『………』
そして、彼女は立ち上がり
「バイバイ。…真瀬」
「おう」
真瀬に別れを告げて去って行く。
あたしの耳には、彼女の言葉が残っていた。
『どうせアンタも フラれるから……』
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