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2 #2
「とりあえず、これ使って」
「うん」
「俺のだけど。背もそんな変わらないし大丈夫だろ」
「うん。ありがと」
手渡されたのは、たたまれたTシャツとハーフパンツ。
彼とあたしの身長差は5センチほどだった。
あたしが女子にしては高いのだけど。
「何でも好きに使っていいし」
「うん」
「なんか困ったらいつでも言って」
「うん」
「他には……何かある?」
頼れる人が侑成しかいない……
と、いう事と
この人なら、頼っても大丈夫……
何故かそう思ったあたしは“警察”ではなく“侑成”を選んだ。
彼はNOとは言わなかった。
それは彼の優しさなのか、罪滅ぼしなのかはわからないけれど
あたしはその行為に甘える事にした。
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