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お兄ちゃんだなぁ…って、思った。 守るべき存在を持っている人の強さを見た気がする。 あたしにお兄ちゃんがいたかはわからないけれど いたらこんな感じなのかな? 侑成の妹さんは、幸せだな…… 「じゃあな。おやすみ」 そう言って、彼が扉を閉めて階段を下りていく。 「ねぇ!」 あたしは閉まった扉を勢いよく開けて、すでに階段下にいた彼に声をかけた。 彼は立ち止まり、あたしの事を見上げる。 「いくつなの?」 「俺?」 「うん」 「15!」 15歳……。 中学三年生……? しっかりしてる。 「それだけ?」 「うん……今は、これだけ」 「わかった」 「また聞きたい事が出てきたら、聞いてもいい?」 「いつでもどーぞ。じゃあな」 「「おやすみ」」
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