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顔を洗ってきたあたしは、侑成の作ってくれた朝ごはんを食べている。 トーストにベーコンエッグ。 相変わらず焦げてはいるけど、彼の作る料理はおいしい。 「侑成。美味しいよ」 「マジか。よかった」 「明日はあたしが作るね」 「いいよ。寝てろ。疲れてんだろ」 「ううん。昨日いっぱい寝たから大丈夫」 「そっか。じゃ…早く起きた時だけ手伝って」 「うん」 言いながら、彼が焼いてくれたトーストをかじる。 焼き過ぎて硬いトーストだけど、沢山食べたくなる不思議な味だ。 ガシガシと音を立てながらトーストをかじっていると侑成が言った。 「なぁ、ウミ?」 「何?」 「今日からウミの記憶を探す旅に出よう」
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