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誰かに見られたら困るほど、似合ってないって事?
くっそーっ
あたしはヒョロヒョロと背が高いだけで、肉付きがいいわけでもないし(自覚している)
他の人に見られたら恥ずかしい水着姿なのかもしれないけど、そんな風に言わなくてもいいじゃんっ!
ブッと頬を膨らませて、左を向く。
すると後頭部の真ん中で一つに縛っていたポニーテールにも勢いが付き、毛先が右頬にバシッと当たった。
い、痛い……(何をやってるんだ、自分で)
まぁ、こんな事で落ちこんだって仕方ない!
今更、体系は変えられないし!
着替えのTシャツを持ってきてないから、Tシャツ付きで泳ぐわけにいかないし!
侑成に見せるためにこの水着を買ったわけじゃないもん!
今日は、めいっぱい遊ぶって決めてるんだから!!
あたしは、夏を満喫するんだから!
「バカ侑成! 先、行くね!」
あたしは、そそくさと浮き輪をはめて、ポンポーンとビーチサンダルを脱ぐ。
夏服のままの侑成を砂浜に残して、海の中へ飛び込んだ。
「きゃー、冷たーい!」
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