23人が本棚に入れています
本棚に追加
そう思った
その時、
彼がーーーー飛んだ。
木を持っていた手を離し、土を蹴飛ばし、反発力を付けて。
迷うことなく、あたしに向かって落ちてくる。
手を伸ばして下降する彼は、あたしを捕まえると後頭部を持って抱きかかえる。
そのままあたしは彼の長い腕の中にすっぽりと納まって。
彼の心臓に頬があてがわれている。
痛くない
怖くもない
彼に抱きしめられ、安堵の息を漏らした時瞬間、あたしは激しい音を聞く。
最初のコメントを投稿しよう!