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地面に落ちたあたしたち。 目の前には、ジャージ色の胸板がある。 あたしはガバっと起き上がった。 「うっ」 下から漏れた声に気付き、あたしは、慌てて声を出した。 「侑成っ!」 「……」 「侑成っ!? 死なないで!」 「…………勝手に殺すなよ……」 言って彼がのろのろと起き上がる。 体を起こした彼は、先ほどまで隣にいた彼よりずっと大きくて 肩幅も広くて トクンと胸が音を立てる。 彼はあたしの肩を持って、見つめて、言った。 「なぁ。侑成って……何?」 あたしの右手には一枚の紙きれ。 それはあの夏にあたしが書いたルーズリーフと同じものだ。 この紙があたしを過去に連れて行ってくれたの? それとも、過去の君があたしを呼んだの? わからない。 答えは誰も、わからないけど。 「ウ、ミ?」
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