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“ダメ。 ダメだよ。” どこかから声がする。 “このままではダメ。” 誰? “見て。 忘れないで。 このままではまた同じことを繰り返す。 大丈夫、あたしがいる。“ 声が聞こえる。 それはあたしの体の中から――。 真っ暗な世界の中に光が見えた。 そこに誰かが立っている。 そこには見た事のないジャージを着た女の人がいる。 目を凝らして息をのんだ。 彼女は、あたしだ。 少しだけ大人になった――あたし。
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