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あの子は、残念がっていた。
自分がうっかり怪我などしたから、
もう薔薇は届かないのだと、
とても気落ちしていたのです。
それはそれは、かわいそうなほどに。
あぁ、失礼。
わざわざ説明しなくても、
貴女は、その様子も、ご存知でしたわね。
それから、暫くして、
また、不思議なことが起こりましたわね。
あの子の荷物が、行方不明になるという事件が。
まるでイジメのようでしたが、
そういう訳でもない、
とても不思議な事件でした。
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