離してくれない

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「おはよう!」 「お父さん、朝だよ!」 マサルにゆさゆさ揺さぶられて目が覚めた。 「もうじきお昼だよ!」と言われて慌てて飛び起きた。今日は日曜か。 ポーッとしながら着替えて食堂に着くと、お義母さんとミカがキッチンで何かを作っている。 「あ、おはよう」 「お父さん、私味噌汁作ったよ」 ミカがうれしそうに言った。 「僕は目玉焼きを作ったんだ!」 マサルも負けじと張り合っている。 お義母さんは二人を見ながら 「二人共偉かったよねえー」 と褒めている。 皆、まだ目は真っ赤だし腫れぼったくなったままだけど。 朝は来るんだ。いや、もう昼近いけど。 「さあ、食べましょ!」 お義母さんが元気に掛け声をかけた。
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