第三章 聴取

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「いつも、公園の噴水前のベンチの一つで待ち合わせていました。大体彼女の方が遅れてくるんですが、その日は珍しく先に来ていて…肩を叩いて声をかけたら…。死んでいたんです」 その時を思い出し、真っ青になっていた。 「頭に血が固まっていました。顔にも何か斑点ができていて…。俺…怖くなって、走って逃げました。卑怯ですよね。保身に走りました。誰かを呼びにいっていれば助かったかもしれないのに」 「血が固まっていたのなら死んですぐではないだろう。死斑がでていたのなら、死後2時間はたっていただろうし」 パソコンで死斑について調べた後そう発言した。
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