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『きょ…今日はね!そう、たこ焼きでしょ?大阪焼きに焼きそば、チョコバナナとあと唐揚げ!カリカリチーズも食べたい!!』
僕から手を繋いだのが嬉しかったのか照れた赤い顔を隠すかのように屋台を見ながら話してく。
『いいよ、食べれなかったら僕も食べるし?』
付き合って何年もたつくせに初々しい反応が可愛くて何でも好きなようにさせたくなる。
《ドンッ》
『あっごめんなさい』
どうやら彼女は人とぶつかってしまったらしくペコペコと誤っている。
花火がもうすぐ始まるからか人がさっきよりも集まって来ている。
ふと目についた空いたベンチを見て思いついた。とっさに足を止めて、手を少し引いて告げてみる。
『僕が買ってくるからさそこのベンチで…』
そこで僕は話をやめた、話しながら考えていたことに『やっぱり、やめたほうがいい』という結論にいたったからだ。
『ん?どうしたの』
『ううん、なんでもない。行こうか』
少しニコッと笑って彼女の手を少し引っ張る。
本当はベンチで待ってもらおうかと思った。
なれない下駄なんて履いて足は痛くないだろうか、疲れていないだろうか、そんなこと考えたら休ませたほうがいいのだろう。
けれど、こんなに人が多いのだ、変な人と何かあっては困る。
結局は隣にいてもらったほうが自分的には安心するという結論にたどり着いた。
『横にいれる時には、一緒にいたいからね…』
そう僕がつぶやく言葉に
彼女の目が泳いだのを僕は知らないふりをした。
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