君が僕を必要としてくれるなら (彼氏目線)

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『何年も、何年も毎年七夕にあるここの花火大会だけは会いに来てくれる。5年前この花火大会からずっと』 5年前の花火大会の日、彼女に海外に1年だけ行くことになったと告げた。 彼女は寂しそうに 『この花火大会だけは何があっても来てよね!彦星みたいに』 そう、無理やり冗談を言うから僕も 『可愛い織姫に会いに行くよ』 って笑って言ってた。 けれど、1年だけの話ではなくなってしまった。 彼女は僕の方を見ずに話を続けていく。 『ねぇ、もうあなたとは一年のうちに1回しか会えないの? いいえ、違うね…天の川が見える日しか会えないもんね』 今まで言い難かっただろう言葉を告げていく。 けれど僕はそれに答えてあげられない。
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