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だが、決心の日はすぐにやってきた。彼女が仲間を抜けると言い出したのだ。
「ごめんね。今までありがとう」
「ちょっと待って! 本当に抜けるつもり?」
「だって、そういう約束だったじゃない」
彼女の言葉に、俺も思い出した。
彼女が仲間に入った時、一緒にいられるのは半年くらいだと言っていたのだ。
俺たちは「それでもいい」と言って仲間に入れた。あまりにも楽しい時間を過ごしていたから、その事をすっかり忘れていた……。
「残念だけど、仕方ないわね」
「何かあったら、いつでも連絡しろよ」
他のやつらが別れの言葉を発する中、俺は未だに受け入れきれていなかった。
「本当に抜けるのか? 今まで一緒にやってきたのに?」
「もう止めなよ」
「こいつを責めたって仕方ないだろ? 最初からそういう約束だったんだし」
周りから非難の声が上がる。
俺は別に彼女を責めるつもりはない。ただ、一緒にいたいだけなんだ!
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