序章

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『ごめん、私、自分の夢を叶えたいの』 淋しそうに、哀しそうに、でも笑ったキミに、僕は強がりしか言えなかった。 『遠くにいても、同じ空の下で繋がってるよ、そうだろ?』 『リョウタくん…』 俯いたキミを本当はもう一度抱き締めたかった。 『キミに出会えて良かった。ちゃんと夢を叶えろよ』 『リョウタくんもね、いつも見てるから…』 別れがあるから出会いがある。そんなことはこの歳になれば理解してるつもりだった。 でもキミの笑顔を忘れることのできない僕は、本当にこれが最後になるなんて思えなかった。 眩しい朝日から顔を背けながら思った。もう今日からキミに会えないんだって…
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