2人が本棚に入れています
本棚に追加
『ごめん、私、自分の夢を叶えたいの』
淋しそうに、哀しそうに、でも笑ったキミに、僕は強がりしか言えなかった。
『遠くにいても、同じ空の下で繋がってるよ、そうだろ?』
『リョウタくん…』
俯いたキミを本当はもう一度抱き締めたかった。
『キミに出会えて良かった。ちゃんと夢を叶えろよ』
『リョウタくんもね、いつも見てるから…』
別れがあるから出会いがある。そんなことはこの歳になれば理解してるつもりだった。
でもキミの笑顔を忘れることのできない僕は、本当にこれが最後になるなんて思えなかった。
眩しい朝日から顔を背けながら思った。もう今日からキミに会えないんだって…
最初のコメントを投稿しよう!