第七幕 司と海人 二人の秘密

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【登校前】 「司」 「ん?」 「今何時か知ってんか?」 「まだ午前中のはずだけど」 「もう11時だよ」 「ヤベ。明から何件もメールが入ってるぞ。どうした?って」 「どうする?昼から学校行く?」 「そうだな」 「この白シャツで行ってもいいか?」 「んだと?」 「これで行きたい」 「わかった。じゃぁ俺は?」 「俺のクレリックで行ってみるか?」 「ちょっとカッコ良すぎるしな。俺様のファンがこれ以上増えたら困るし」 「おめぇのファンなんていねぇよ」 「あ、おめぇのベージュのワイシャツがあった」 「俺のベージュ、ってなくなったと思ってたあの思い出のワイシャツか?」 「おめぇん家のベランダからかっさらったってこった」 「おめぇ、そんなに俺のことが好きなのか?」 「うぬぼれんな」 海人は白シャツ姿のまま、司にコブラツイストをかけられた。お互い下半身に何も身につけてないので、お互いの勃起したブツが生足に当たる度に興奮した。 「じゃぁ、俺はこのベージュで登校すっか」 「このシャツはなぁ、テレビでこのシャツを着た俳優がヤラレているのを見て、俺チョー興奮しちゃって、どうしても欲しくて必死で手に入れた思い出のワイシャツなんだぞ。これを着てまたおまぇにイジメされるのを期待してたんだぜ。いつの間にかなくなった、ってガッカリしてたとこだ」 「また着させてやるよ」 「着させてやるよ、って俺のシャツだ」 「そーだな。匂い付けたらまた返せよ。着てオナるから」 「もうオナらなくていいよ。俺が生で奉仕する」 「そだな。おめぇは俺のオカズ、わりぃ、オモチャだしな。誰のものでもない、俺専用のオモチャだ」 「おめぇも俺のオカズだった。でもこれからはリアルで抜けるってことだ」 「俺のこと、今までと変わらず学校でもイジメてくれんのか?」 「あたりめぇよ。そしておめぇの匂い付きワイシャツは、全て俺が没収する」 「おめぇの匂い付きシャツと引き換えに、没収させてやってもいいぜ」
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