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「ねえ、急に止まってどうしたの？」
「結婚しないか？」
「……え？」
「短冊を貰って、それに『結婚できますように』って書くつもりだったんだが、急に馬鹿馬鹿しくなった。そんなの、自分でどうにかするもんだろ。と言うか、離ればなれになってる織姫と彦星にそんな事を頼むって、嫌がらせじみてるぞ。下手すると呪われそうだ」
「あのね……。何でいつもそう、発想が微妙にズレてるのよ……。それにこの場合、『結婚しないか？』じゃなくて、『結婚しよう』じゃないの？」
「……ああ、うん。そうかもな。すまん」
「大丈夫よ。あんたが『結婚しろ』なんて言えない事は、もうとっくの昔に知ってるわ。子供の頃からの付き合いだしね」
「そうだな」
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