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今日も高いヒールに網タイツにミニスカートで、女子たちの集まりに出掛ける。
男受けしないと誰もがわかっている濃い化粧で、誰かが先を越さぬようがんじがらめに縛っている、負け犬の会。
そのなかで私は他の同期の心を慰める一種のピエロを演じる。
「あなたが結婚できないんだもの。私達にできるはずないわ」
「そんなことないわよ。私なんかブスだし」
自嘲気味に笑うと、皆劣等感漂う勝者の目で、私をなめ回し満足する。
皆、私が騙されていると信じている。
私をわざと結婚から遠ざけて見せ物にしているつもりかもしれないが、私に結婚する気はもともとないのだ。
気づいていないとでも思ったのだろうか。
私が真に女だったなら、この女子共を、一生かかっても許さないだろう。
妙に冷めた目で、私はいつも自分に降りかかる嫌がらせを見つめていた。
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