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2018年の6月26日の火曜日の放課後、私はいつものように図書室へと向かうため、自分の教室を出て廊下を歩いていた。
廊下の窓から差し込む日差しが上半身に当たり、少し暑さを感じる。
この時期になると、放課後でもじめじめとした暑さが残り、半袖でも汗ばむので背中が少し気持ち悪い。
汗の匂いは少し気にはなるが、別に誰かに臭いと思われてしまっても別に平気だ。
特に異性には…
どちらかといえば同性に臭いと思われる方が嫌だ。
…だからといって私は同性愛者では決してない。
単に男子が嫌いなだけだ。
男子を意識して身なりを整えている女子の気持ちが私には理解不能で、そんな暇があれば勉強か読書の時間に費やすだろう。
そんな私は眼鏡を掛け、特に気にしたことのない髪の毛を左右に括り、本を片手にいかにも文系女子というイメージである。
だけど、そんな自分を後悔したことは一度もない。
むしろ、異性に対して好意を抱き、行動に移してしまった愚かな過去の自分を後悔している。
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