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それを見て悪い人ではないことはよくわかった。
「…じゃあ、私はそろそろ行きますね」
そう言って頭を小さく下げて、後方の出口の引き戸に手を掛けた。
「良い返事を期待しているよ」
後ろから掛けられたその言葉に再度、頭を小さく下げて教室を出る。
廊下に出ると安堵したのか、疲れがドッと出てきた。
そして、大きなため息を吐く。
どうしよう…
図書室に戻ると、最終下校時刻まで本の整理をしながら、そればっかりを頭の中で悩み続けた。
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