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本が好きなこともあり、中学、高校と自ら立候補してクラスの図書委員を買って出た。
そのため、週に二回は当番の日があり、図書の貸し出しと返却の手続きや返却された本の整理などをしなければならないのだが、今日はその日ではない。
だけど私はこうして、今日も図書室に向かっている。
なぜなら、当番の日でなくても毎日のように図書室に行き、大好きな読書をしているからだ。
家に帰ると「勉強は大丈夫?」という親の心配があって読書どころではない。
図書委員であることで、もっと本に関われるという点だけではなく、学校に残る口実が親に対して出来るという点でも私にとって図書委員の肩書きは有効だった。
図書委員の仕事は放課後だけでなく昼休みにも課せられるのだけれど、昼休みは友達の深雪と依子と過ごしたいので、当番の日は学年が一つ上の図書委員長である日暮先輩にお願いしている。
日暮委員長は私同様に本を読むのが生き甲斐で常に本を読んでいて、昼休みも放課後もほぼ一年中、図書室にいる人だ。
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