第1章

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「話」 片思いは辛いとあなたは言う。 長くした爪を平に食い込ませ言う。 そんなこたないよ。と僕が笑う。 ずっと前から練習していた顔で笑う。 いつかは終わることを知りつつ いつかは変わることを知りつつ 花の名前を呼び続けるだなんて、 澄んだ空に名前をつけるだなんて、 僕はちっとも耐えられない。 あなたの涙が珈琲に落ちた。
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