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◇…◆…◇
八潮は甘えられるのが好きだという事は知っている。だからすぐにいつもの自分に戻れた。
「課長、こんなところでやめてください」
そう彼の胸を押して離れる。
「えぇ、昨日は繋がりあったというのに? 君だって僕を離してはくれなかったじゃない」
にやにやと口元に笑みを浮かべ、頬を手の甲で撫でる。
「そうでしたね。俺、気持ちいい事が好きなんで。さ、早く席に戻って飯を食ってください」
余裕ぶったふりをして、なんでもないような顔をする。
「僕も、気持ちいい事は好きだよ?」
と、攫うように口づけをして席へと戻っていく。
「はぁ、なんなんだよ、あの人……」
以前、告白してフラれてしまったが八潮に対する想いはかわらない。求められたら拒めるわけがないのだ。
身体だけでもいいから、また自分を欲しがってもらえたら嬉しい。
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