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「なんだ、もう一度したいのか? お前とするこれは嫌いじゃないから良いぞ」
中にまで愛を注いでもらったし、と、とろりと流れ落ちる蜜を指ですくう姿に、放ったばかりの箇所に熱がたまりはじめる。
そんなことをされたらまた欲しくなる。
良いのかと彼を見れば、その目は自分を欲しがっていて、それを感じて再び杉浦に食らいついていた。
「足腰立たなくなったら面倒みますから」
「んっ、それは良い、な。それならば俺は甘えるだけだ」
こい、と、太腿を肩の上へと乗せる。
なんと色っぽいことか。
「お前が欲しくて奥が疼いていてしかたがない」
放った精で濡れた箇所は、松尾を欲しがりひくひくと動く。
それを見ただけで元気を取り戻す自分も、杉浦を欲しがっているのだろう。
「さ、またお前の愛を注いでくれ」
「はい、俺ので中をいっぱいにさせて頂きます」
とキスをすれば、嬉しそうに唇が綻んだ。
※※※
甘えることを覚えたかのように杉浦は、何処かしら体の一部を松尾にくっつけたがる。
テレビを見ている時は肩に寄りかかり、一緒に話をするときは手を握りしめる。
自宅に仕事を持ち帰った時は松尾に寄りかかってパソコンとにらめっこだ。
「可愛いですね」
つい、口に出てしまった言葉に、杉浦は眉をよせる。
「俺のどこが可愛い? 見た目も普通だし、おじさんと言われる歳になったし」
彼の見た目が普通なら、自分はどうなるんだとぼやきたくなる。
顔達もよく、落ち着いた大人の男性だ。それに年相応で良いと思う。
「まだ三十三歳じゃないですか」
「それでもお前より十歳は上だ」
どうやらそこが気になっていたようで、またつまらぬことを考えているのではと杉浦を見る。
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