No.1 最低な女と嗤う

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それた話を戻そうか。 私は怖かったのだ。 タケルとの関係が理由で周囲の人々から私に対する気持ちが限定されてしまうのが。 複数の人間に必要とされたい。 特別な人間になりたい。 貴女がいないとつまらない。 貴女無しじゃ生きていけない。 貴女は私の中の一番だ。 私は周囲の人々のそんな存在になりたかったのである。 女は追うより追われるほうが幸せとよく言われるが、それの究極系のそんな存在に。 私はみんなに求められたかったのだ。
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