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”ピーヒャラドンドン、ヒャラドンドン、ピーピーヒャララ、ピーヒャララ”
母と離れたことに対して不安な気持ちはあったものの、青年が一緒にいてくれることで鞠子は、少し救われた気持ちでした。
「おいあれ、人間の子供じゃねーのか?」
「いや、でも一緒にいるヤツは・・。あいつに係るとろくなことがねー。気にするな。」
「ちぇ、まぁ、おまえがいうなら・・。」
雑音に混じり、小さな小さな話し声が聞こえてきた気がしました。
”人間の子供??”
その話し声の一言が少し頭に引っかかりました。
「実は私も友達とはぐれてしまってね。あいつが私を連れ出したのに。困ったものだよ。」
そういいながら、本当に困っているのかわからないような顔してこちらを見て笑った。
”変な人・・”心の中でそう思うと鞠子も笑いながら、
「そうなんですか。こういう賑やかな場所は苦手なんですか?」
「そうだね。そんなに好き好んで出かける場所ではないかな。」
相槌をしながら通りをぼんやりと眺め、ふと心に思ったことをつぶやいた。
「なんでお祭りって毎年おこなわれるのかな。」
「うーん。いろんな願いや思いが込められていることが多いよね。方策への祈りだったり、
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