違和感

7/7
前へ
/215ページ
次へ
僕は一ノ瀬の事、好きなんだ。 三石さんに話していて、やっと自分の気持ちを肯定することが出来た。 それと同時に不安が襲ってきた。 ……男同士なのに気持ち悪いって思われたかもしれない。 急に怖くなってうつむくと、三石さんにガシッと肩を掴まれた。 「樋口君、よく言った。 私、樋口君の恋を応援するよ。 だから、頑張ろう」 あれ、涙声? 顔を上げると、三石さんがポロポロ涙を溢している。 「三石さん、大丈夫?」 「大丈夫じゃないよ。今完全に失恋したのに。 でも、いいの。二人を応援するって決めたから。 だから、頑張ろう」 三石さんに掴まれた肩が痛いけれど、何だか嬉しくて僕は頷いた。 「それと、私腐女子だから全く偏見ないから安心して」 腐女子??? その後、僕は一ノ瀬との事を洗いざらい白状させられた。 もちろん、ペットショップで働いている事まで。
/215ページ

最初のコメントを投稿しよう!

408人が本棚に入れています
本棚に追加