彼のぬくもり

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「あいつ……」 弘ちゃんはちょっと考えるような仕草をしている。 かと思ったら、ぱっと顔を上げた。 「俺も行く」 はい!? 「な、なんで?」 「俺からも礼を言わなきゃな」 「あ、そういうこと」 なんだか弘ちゃんの顔がちょっぴり怖くて、ただお礼を言うって感じじゃないような気がしたけれど。 でも一緒に行ってくれたほうが心強いし、その表情に隠れているものは深く詮索しないことにした。
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