一人の女

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「…俺の名は、国木田独歩だ」 「…聞いてない…」 「う、煩い!いいから覚えておけ!」 「…」 「で、お前の名は?」 「…花圃…三宅、花圃…」 「異能力は?食虫植物で人を殺す力か?」 「…厳密に言えば…違う…みだれ咲は、この子達…だけじゃなくて…ありとあらゆる植物を、自由に出現させて、操る能力…」 「みだれ咲…能力名か。その力を使って殺してきたということだな」 「うん…」 彼女は自分のことを、隠す様子もなく全て話した。まるで、騙されているかのような気持ちに陥る程に 「…そういや、前に会社に来た女性もマフィアの一員だったな…」 「…樋口…私の…部下…」 「お前の…部下…だと…?」 童顔である為か、国木田はてっきり彼女はまだ成人していないと思い込んでいた しかし、彼女は前に社に現れ、谷崎達を陥れた樋口の上司だというのだ。国木田は驚きを隠しきれなかった
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