一人の女

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「太宰の奴…またどっかで川を流れてるのか…クソッ今はいいが仕事が入ったらどうするつもりだ…」 ぶつくさと相棒である太宰への文句を垂れ流しながら、国木田は一人歩いていた だが…やはり考え事をしながら歩くのはよくないらしい 「…?のわあああ!!お、俺は一体何故…いつからこんな森の中を彷徨い歩いていたんだ!?街を散歩する、とは確かに手帳に書いたが、森を歩くとは書いていないぞ!!何処が入り口で!!何処が出口だ!!?」 考え事をしていたせいで、周りの景色が見えていなかったのだろう 混乱していた国木田だが、このまま混乱していても森から出られるわけではない。溜息を一つつき、歩き続けること数十分 彼の目の前には美しい湖が広がっていた そして、そこにいたのは 美しい湖に似合わない恐ろしげな植物と 三宅花圃だった
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