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僕は孤児院で1人の女性に恋をし、結婚した。
何か運命的なものを初めて感じた女性だった。
そして初めて家族と言うものを手に入れた。
僕がクローンである事は告げないまま・・・
人生が幸せであればあるほど、大きくなる葛藤
母体から産まれた人間には想像できないだろう。
造られた人間の苦悩は、誰にも解ってもらえない。
「あなた、パイが焼きあがったわ。」
「あぁ、ありがとう。」
妻が焼いてくれたアップルパイは私の大好物だ。
スリランカティーの渋みと良く合う。
「とても、美味しいよ。」
妻は満面の笑みで
「でしょ!」
『孤児院で出会った頃から変わらない笑顔、とても素敵だよ。』
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