見送り

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俺の上で綺麗に筋肉のついた身体がしなる。 その首筋に伝う汗も美しい。 そのうち、絶頂へと加速していき、弾けた。 「……レオ。 じゃあ、帰るな」 「……ああ」 けだるい身体でいつものように、鏡越しに彼を見送る。 「……」 暫くの間、彼は沈黙するとベッドを立った。 ドアがバタンと閉まると、深いため息が落ちる。 ……あと何回。 あと何回繰り返せは、この関係は終わるのか。   彼――トモハルには好きな男がいる。 そいつはノーマルで、トモハルの気持ちが伝わることも、いや、伝わると現在の知り合いの関係すら危うくなるので、トモハルは必死で隠してる。 そんなトモハルと俺は、身体だけの関係。 酔ってそうなってしまった翌日、トモハルはあやまってきたが、反対に俺は提案したのだ。 ……俺がはけ口になってやる、と。
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