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「じゃあ、住まなーいー?」
葵さんは俺に聞く。
現在、俺の家はマスターや赤がいる喫茶RED。
その前は学生寮に居た。
学生寮を出たため、REDで住めなくなれば、行くところはない。
大学生ホームレスになる訳だ。
バイトはしていないし、貯金もしていない。
親にお金を出してもらって、友達と住むと軽々しく言っておいたが。
やっぱし、一人暮らしすると言ったら、親はどう思うだろう。
葵さんはなんの根拠で俺にそんなことを聞いてくるのか。
今、不安の中に俺はいる。
「俺、ここに住んだら赤さんは怒りますよね」
恐る恐る聞いてみる。
「あー、赤なーらー。もう北斗くんのこといらないと言っていたから、気にしないと思ーうー」
もう北斗くんのこといらない言っていたから。
北斗くんのこといらないから。
いらない。
俺はショックを受けた。
散々、こき使っといていらないって。
俺は赤に振り回されている。
「だから、代わりに新しい部屋を用意したーのー。家賃のこととかは気にしなくっていいから、住まなーいー?」
葵さんも俺のことをバカにしているような感じ。
「悪い話じゃないでーしょー」
俺はついに怒りが爆発した。
「ふざけるな。俺は強制的にRED住まわせて、今度はもう用がないからさようならかよ」
俺はなんでこんなに振り回されなくてはいけないのか、わからない。
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