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無理やり連れされながら、時々逃げることができた。
俺には予定はない。
お母さんも"どうせ、暇なんでしょ"とぐちぐちと言われる。
でも、俺だってやりたいことはある。
とは言いつつ、結局1人で公園に何もせずいる。
そんな今日に限って、花蓮のお母さんに会う。
「こんにちは」
花連のお母さんが目の前にいるから、花連の所に無理やり行かされると思った。
とっさに逃げようともした。
「ごめんね」
花連のお母さんが最初に言った言葉。
そんなこと言ってくるとは思わなかった。
「いつも、嫌々ながら付き合ってくれてありがとう」
花連のお母さんを見る。
太陽のようにニコニコとしていた。
「男の子なのだから。女の子と遊ぶより、男の子と遊びたいと思うよね。無理してうちに来ないようにお母さんに断っておくね」
悲しそうな笑顔。
俺に向けて、去る。
俺もあんな姿見せられちゃ、辛い。
あんな顔させたんだと。
だから、俺は花連のお母さんのところに行き。
「明日、行きます」
大きい声で伝えた。
ピッタと花連のお母さんは止まり、振り向く。
俺のところに近づく。
「無理して来なくっていいんだよ」
言ってきた。
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