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葵さんに続いて、中に入る。
1Kの部屋。
黒の木の家具と黒の絨毯やカーテンに囲まれた部屋である。
おしゃれにテレビは壁掛け。
最新の音楽プレイヤーやDVDプレイヤー。
音楽や動画を見ながらつくろげそうな部屋。
葵さんには似合わないようなかっこいい部屋だ。
「気に入ってくれーたー?」
葵さんはソファがあるのに絨毯が引いてあるところに座る。
和服を着ているから、正座でだ。
ソファの上で正座はしないけど、自分の家なのになぜソファに座らないんだろう。
先程の言葉も自分の部屋じゃないように言っているように聞える。
「やっぱり、良いセンスしているーねー」
葵さんが部屋のコーディネートをしたわけでもない。
この部屋はなんのためにあるんだろう。
なんとなく、気づいたことがある。
ただ、それがなんのためなのかが、わからなかった。
「ねぇ、北斗君。ここに住んでみたくなーいー?」
葵さんに聞かれた。
葵さんにも似合わない部屋のコーディネート、葵さん自身がしたわけでもない。
俺のためにしたのかと、俺は考えた。
マスターや赤と一緒に住めない理由でもできたのか?
「かっこいい部屋で快適そうで住んでみたいです」
答えてみる。
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