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「…真、さん、血が…」
「祐、俺は大丈夫だ。弾は抜けてる」
「…でも」
もう抑えられない。
冷静に見守ってきたのに、一生手を出すことなどないはずだったのに、他の男のものにするなど出来なかった。
想いを伝えて祐の気持ちを知った。
出会ってから五年で想いは強く、欲しいと触れずにはいられないほど熱を帯びていた。
「……傷口の手当てしなきゃ」
「そんなの後回しでいい」
店の正面に停めた車の助手席へと降ろして運転席に乗り込むとKeyを回してエンジンを掛けた。
その場から離れ、郊外へと車を飛ばした。
「……ここは?」
「俺のマンションだ」
誰も連れてきたことがない高級マンションの地下駐車場に車を停めた。
上着に包んだままの祐を抱き抱え一気にエレベーターで部屋に向かった。
部屋に入るとそのままバスルームでボタンを押した。
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