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賑やかな店の前には数台の高級車が道を塞ぐように停まっていた。
その後ろに急停車するとふかしタバコのゴツい男が威圧的に車の前に立ち塞がった。
「失せな」
ドアを開けた瞬間に頭突き一撃で鼻血を噴いた男を転がした。
「な、てめえっ!」
次々と向かってくる金髪野郎の拳腕を捻り上げ、噛みつく男の鼻の骨をぶち砕いた。
辺りに血が飛び散る。
「うわあぁぁっ」
「顔が!俺の顔がっ!!」
歩道にくずおれ転がる男が無様に喚き散らす。その顔を胸ぐらをつかんで上げさせた。
「あの男を出せ。女を連れてこの店に来たはずだ」
「…あの、男?」
「この店のボンボンだ。どこにいる」
息を詰める怯えた目が上を見た。
上…店の上にいるのか。
もうこの男には用はない。
捻り上げた腕を真後ろに折った。
「ぎゃああっ!」
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