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部様に転がってる男の手のひらにナイフを突き立てた。
床に縫いとられた手に絶叫した。
「もう一度言う、祐はどこだ」
何人犠牲になろうが構わない。
祐を無事に助け出すためならどんなことだってする。
「どこにいる?―――答えられないのか」
悲鳴が掠れ、その喉を握り潰そうとした時、さらに奥の部屋が開いた。
「今の悲鳴は―――なっ?!」
上半身裸、胸に薔薇の刺青をした男が目を剥いた。
扉から出てこようとした体を足蹴りして吹っ飛ばし背中で鏡が割れ入り口に倒れ散らばった。
ぐい、
胸ぐらをつかみあげる。
「俺の女はどうした」
「…あんたの、女?」
「今夜ここに連れ込んだはずだ」
「!!」
「い、やぁぁっ!!」
祐の叫び声に薔薇を突き飛ばして部屋に入った。
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