『若恋』禁断の恋 肆

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衝撃で全身がバラバラになった気がした。 震えるあの男の手から匂いのする銃をつかみ下ろし、 「満足、か?」 問うと、真っ青な顔で首を横に振りながら後退った。 焼けつく痛みに、濡れてく腕から滴が垂れてつかみ下ろした銃を伝い落ちる。 それをもう片方の手で受け男に向けて撃った。 パンパンッ、バンバンッ 「―――…っ、」 男の四方の壁に穴が空き、気絶したあの男の体がゆっくりと傾き、その脇に空になった銃を放り投げた。 ズルッ 「真さんっ!!」 「……祐」 上がらない腕に飛び込んで来た祐をしっかりと抱きしめた。
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