『若恋』禁断の恋 肆

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祐を撃ったあの夜から、銃を持つことをやめた。 二度と人を撃たないと心に誓った。 「真さん…やだよ、死なないでっ!」 「バカ…そんな簡単に死ぬかよ」 祐が襲われかけたのを見たとき、頭の中であの男を撃ち殺してた。 そんな俺を止めたのは、祐の眼差しだった。 抱きしめた腕に力を込める。 しゃくりあげる祐の頬にくちびるを寄せ流れる涙をすくった。 「……泣くな、祐」 おまえの涙は見たくない。 おまえを守れたならそれでいい。
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