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「えぇ、そうでしょうよ。なら俺にちょっとめぐんでくれねぇ」大袈裟に手を合わせた。
「そんな無駄金は持ち合わせていない。お前にやるくらいなら野良猫達にもっと腹一杯食わしてやりたい」
「ぶはぁ、お前もっとましな断りかたないの?猫好きが押さえられてねぇし」
「あふれでるものは仕方ない」
恥ずかしげもなくきっぱりといい放ちブラックコーヒーを飲み干した。
「でなに?俺に頼みって」
こういう完璧な奴に頼れるのも悪くない。
「白夜のことだ。春からこちらの企業に入社することになったから上京する。誰も知らない土地であいつも心細いだろう。だから白夜のこと頼まれてくれないか。お前にしか頼めない」
真剣に頭を下げられた。
「いやいや、やめろって。お前がそんなことすると目立つし」
「なら頼めるか」
見るからに期待している。分かった。任せろ的な答えを…
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