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だけど
運命は求める者に答える。
それは本当だったみたいだ。
「あら。隣の大邸宅――ついに売れたのね」
別荘に着いた途端
母親が目敏く見つけた。
もう何年もSALEの立札が出ていた隣の屋敷に
人の気配があることに。
「隣はプールもあるよ!」
「おい、やめろよ」
弟の理久(リク)が
羨ましそうに木陰からのぞいていると。
それに答えるように
あちらから挨拶に訪れた。
「こんにちは。隣の別荘を購入した杉浦です――」
そこまで言うと
品の良さそうな夫婦は
「あら!」
「まさか」
後ろから現れた僕の両親を見て目を丸くした。
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