第3章 Destiny

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「何年ぶりかしら――」 「お互いの結婚式以来でしょ」 あちらの夫婦と僕の母親は 奇しくも大学の同窓生。 「こんな偶然あるのね」 隣同士の別荘を購入するという意外な縁で 約二十年ぶりの再会だった。 「どう?今夜家で一緒に食事でも」 出会って何分もたたず 母親は隣の夫婦をその日の夕飯に誘った。 「いいわね」 「ええ。最高の夏になりそう」 避暑地に来てお互い特にやることもないんだ。 当然そうなる。 しかし夕飯時――。 現れたのは例の夫婦だけではなかった。
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