初めての…別れ

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「ど、うして…」 泣いちゃだめ。 ちゃんと話さなきゃ。 ううん、ちゃんと聞かなきゃ。 先輩が抱え込んでいる何かを。 逃げずに受け止めなきゃ。 「先輩…、私、先輩の事が好きです。だから先輩の笑う顔が見たいんです。最近の先輩、どこか遠くを見ているようで…。私じゃだめですか?私じゃ力になれないですか?いきなり別れようだなんて納得できませんっ。」 「ちい…」 先輩が苦しげに私を見る。 「先輩、忘れたんですか?私、先輩の家族の事もちゃんと受け入れる事出来てますよ。そりゃ、まだ少し驚く事もあるけど…もう大抵の事には驚きませんから。」 先輩の目を真っ直ぐに見ながら伝える。 言葉以上にこの思い届けと。 「ごめん…そうだね。ちいは僕の家族の事も受入れてくれてるもんね。ちい、ちゃんと話すよ。」 私は小さく頷いた。
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