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とは言え…
スーパーでスペシャルな先輩は今日もまた告白されてる様子。
さっき、中庭で告白されているっぽい現場を見てしまった。
はぁ…。
先輩には彼女がいるんですよ、皆さん。
てまぁ、私レベルでは説得力ないよね。
そうだよ。私よりもっと可愛い子なんていくらでもいるし。
どうしよ…
先輩、他の子に心変わりしちゃったら…
「イテテテテテッ」
いきなりほっぺをつねられた。
もちろん、そんな事をするのはユズカぐらいで…。
「また余計な事、考えてるだろ?」
「そ、そんな事…」
て言うより、この手は離してもらえないのかな?
「平気か?」
えっ…
「そりゃ、痛いよ。早く離してよ。」
「ちげぇよ。こっちじゃなくてさっきみたいなの。まだ結構、あるだろ?」
もちろん、ユズカの言いたい事は最初から分かってる。
先輩が未だ毎日のように告白されているってこと。
「うん。全然、平気って事はないけど…。だけど、先輩の事を信じるって決めたもん。」
だから…
「ねぇ、この手はいつ離してもらえるの?」
「あっ、これね。つい、な。」
漸くほっぺから手を離してもらえた。
て言うか、ついって。
なんだかんだ言ってユズカが心配してくれてるのは分かる。
だけど、悩んでなんかいられない。
だって私の彼はスーパーでスペシャルな人なんだもん。
なにより、私の事を大切にしてくれてるし。
信じるって決めたんだから。
けれど、まさかその思いが直ぐに崩されるとはこの時の私は知らなかったんだよね。
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