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取り敢えず、中庭まで連れて来たものの…
さて、どうする?
オレは珍しく動揺してた。
相変わらず、泣くコイツを目の前にどうしたものかと。
だぁー、もぉ、何やってんだか…。
オトコのいるオンナ連れ出してきてどーしよーってのオレ。
だけど何となく手を離したくなくて、このままオレの腕の中に抱きしめてしまいたくて…
マジかよ、オレもしかしてコイツのこと…
グッと手を引き寄せた。
オレの方へ。
その瞬間、
ほらな。
オトコがやって来た。
校内一のモテ男だってくらいオレでも知ってる。
そんな風に言われているコイツのオトコが髪振り乱して息きらせながら登場した。
そしてオレとコイツを引き離すとあっという間に自分の腕の中に閉じ込めた。
それはもう大切ななにかを扱うかの様に。
さっきまでのオレがコイツにしたかったように……。
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